熊本市現代美術館 ドレス・コード?[着る人たちのゲーム] 感想
年末から見たかった熊本市現代美術館のドレスコード展を見てきました!
一部撮影可でした。
「組織のルールは守らなければならない?」「他人の眼を気にしなければならない?」など、12の疑問形のテーマに沿って展示されており、服の持つ意味を考えさせられます。
「自分は今日なぜこの服を着てきたんだろうか?」と考えさせられます。
朝起きて服を選ぶときからドレス・コード展鑑賞は始まっていたのです。
ちなみに私は今日の予定(映画に行くはずだった)が急遽キャンセルになり、
急いで準備したために小学生男子のようにカジュアルな服装で来てしまいました。
もっと女性的な服で来ればよかった。と思いました(←それはなぜか?と考えさせられる。)
ルイ・ヴィトンやシャネル、バーバリー等の有名ブランドのブランドを象徴するデザインや奇抜なデザインなど、見ているだけで面白いです。デザインの意味より「これって今の値段でいくらになるんだろう」と考えてしまいました。
キャンベルのスープ缶柄のワンピースやモネの睡蓮をあしらったバッグが印象的でした。
名画を服のデザインに取り入れることについて説明している文章が展示してあったんですが、論理が難しくてよく分からずw
ハンス・エイケルブームの「フォト・ノート」は彼が世界の街で隠し撮りした街行く人々のスナップ写真が色々な共通点により勝手に分類されていました。(肖像権はどうなっているんだろう)
編んであるカゴを持っている男性、毛布で赤ちゃんをくるんでいる人たち、同じショッパー(紙袋)を持っている人たち、上下デニムの人たち、等です。
そうやってまとめられると、その共通点以外のところもみんななんとなく似ているように見えてくるところが面白いです。
写真のところでは今回初めて知った元田敬三さん(ツッパリの人たちの白黒写真)、都築響一さんの(ニッポンの洋服)の写真がかなり気に入りました。
ヤンキー服、ロリータ、北九州市の成人式、「お水スーツ」、ラバーフェチ、全身タトゥーに挑戦する女性など。年配の方たちの実際のファッションはメディアによるイメージとは結構違う。
昼間はOLさんをしているのに夜はお尻に「売女」と書いてライブに出ている女性の比較写真は衝撃的でした。ぜひ実物の写真を見てほしいです。
「ヤミカワイイ」という概念は初めて知りました。
服に対して持っているステレオタイプなイメージというのがあるそうです。
こういう服を着ている人はこういう性格で、こういう趣味を持っているっぽい、など。
本当にそうでしょうか?
それを踏まえた「ショー・ヴィデオ」(ヴェトモンというブランドのショー)は、37人のモデルに「年金生活者」「ボディーガード」「秘書」「オタク」などのテーマを付けたファッションでエスカレーターに昇降させるという面白い映像でした。
「秘書」の人は分かりやすかったです。
劇団チェルフィッチュの「The Fiction Over the Curtains」という28分間の映像は、
半透明のスクリーンの向こう側から半裸の男性が「服をくれませんか」と呼びかけてきたり、それに対してもう一人の男性が「それは可哀想に思われたくてやってるの?」とダメ出し(アドバイス)をし始め・・・間が長いし・・・暑くて・・・クラクラしてきました。「こちら側」とは?あの世!?意味が分かりません(褒)
色々考えさせられましたが、有名ブランドの変な服など(変って言っちゃった)見てるだけでも楽しい展示なのでオススメです。
これから見に行かれる方は、どんな服で行かれるんでしょうか。
2020年2月23日(日)まで
休館日:火曜日、2月12日(水)ただし2月11日(火・祝)は開館
開館時間:10:00 ~ 20:00